忍者ブログ

KLM

KLMは始まりのABC、終りのXYZの中間に位置する途中経過という意味です。 でも、理系の管理人なのでK殻L殻M殻という意味もあります。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ぎゃっは

明日がっこ行く前に映画でも見たいなぁ、と思ったけど、レッドクリフが丁度いい時間にない・・・。
グットタイミングなのはコナンくんでした。
見ようかな、どうしようかな。

てゆか、月曜のがっこほど学校に行く気がしない日はない。
時間割午後からだし、あるの病理と心理だし。
心理楽しくないし、病理の先生眠くなるし。
そのうち月曜がお休みの日にならないように気をつけよう\(^о^)/



以下、BASARA連載の番外編的なもの。

 


「あはっ」

 

啓は笑い、小袖姿で駆け回った。
時によろけ、時に転ぶ。
けれども啓は動くことと笑うことはやめなかった。

 

「あはははは!すごい!久しぶり!!」

 

胸一杯に息を吸い、再び笑う。

 

「空は広いし、走りまわれるほどの草原。あは!すごい!!気持ちいい!」

 

こうして広い山野で駆け回る啓を見ると、伊達は己の所業を後悔する。
啓は、伊達の城に閉じ込められることに文句ひとつ言わなかった。
おとなしく、黙って従う。
それでいいものだと思い込んでいた。
けれど、おとなしく従うのが必ずしも本人が良いと思ってるとは限らない。
啓はおとなしく、そして願望を言わなかった。

そのせいで、心を病んだ。

 

「はぁ、はっ、楽しい…!あっ、でも、よろしいんですか、公。わたくしを外に出して」

 

暫くして、気がすんだのか啓が戻ってきた。
その顔は、溌剌として生気があふれている。
頬を赤くし、息を弾ませ、目が輝いている。
城では決してみることのできなかった表情。
言葉遣いだけが不似合いだ。

 

「俺がいいっつってんだ。好きにしろ」

「あはっ、ありがとうございます」

 

笑った顔に、伊達は思わず照れた。
城に居た時は、上辺だけの微笑み。それしか見たことがなかった。
その頃はまだ、啓という名前も知らなかった。
本名桐埼啓、それを、若紫と偽っていた。
確かに、啓という名は珍しい名だと思う。
それに苗字。桐埼という苗字は聞いたことがない。
俺はどこぞの姫を軟禁していたのか、と焦ったが、本人いわくどこにも属していないらしい。

 

「空が、すごく青い。空気が綺麗、緑がいっぱい。すごい、すごい…」

「その程度のことが、嬉しいのか」

「えぇ。だって、田舎生まれですけど、すぐに都会に行きましたから」

 

啓は時々、わからない言葉を使う。
それはなんだと尋ねたこともあったが、いつもはぐらかされる。
本人が言うには、千葉出身らしい。
千葉とはどこかと問うても、こちら風にいえばどこに当たるか分からない、らしい。

 

「すごいな、だってここ、今じゃコンクリートジャングルだもん。こんな自然があったんだ」

「Ah? なんだって?」

「いいえ、なんでもありませんの。わたくしの夢物語ですわ」

「……なぁ」

「はい?」

「たまにはこうやって、外に出るか」

 

啓が風邪をひいたとき、なかなか熱が下がらず起き上がることも困難で、医者を呼んだ。
すると、風はもう治っているが精神的なもので熱が下がらないのだと言われた。
心当たりは、と聞かれてもわからないと答える。
とりあえず啓の普段の生活を話すと、怒鳴られた。
人をこの部屋から一歩も外へ出さず、尚且つ人に触れさせない生活をさせていたら心が壊れるのは当然だという。
人は大勢の人に触れ、風を肌で感じ、日の光を浴び、大地を踏みしめて生きるものだ。
そう、医者は言った。
熱はそのうちさがる。さがったら、外に連れて行ってやれ。
そう医者に言われたので、今日こうして連れ出してきた。

啓の笑顔を、初めてみたような気がした。

 

「いいの!?」

「Ofcouce」

「片倉さん、怒ったりしない?」

「あー、まぁ、問題ねぇだろ」

「ほんとにほんと?私、外に出て遊んでもいいの?」

 

大人の女だと思っていた若紫が、見た目よりも幼い顔になる。
若紫は、啓だった。
思えば、名を教えてもらったのも今日だ。

 

「あはっ…!ありがとう、伊達っ!!」

 

 

 

なんだかんだ言いつつも、軟禁が不服だった主人公。
「心を病んだ」と記述してますが、ただ単に鬱になっただけです。
いや、ノイローゼも併発してるから結構つらいか。
風魔はこの間主人公をどうして治そうと必死になってるはず。
2009/04/19

拍手

PR

comment

お名前
タイトル
E-MAIL
URL
コメント
パスワード

trackback

この記事にトラックバックする:

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]