忍者ブログ

KLM

KLMは始まりのABC、終りのXYZの中間に位置する途中経過という意味です。 でも、理系の管理人なのでK殻L殻M殻という意味もあります。

千里の道も一歩からの逆ってなにかあったっけ?

あとちょっとなのに書きあがらないのなんでだろう。
おそらくあるあるなんだと思うけど、本当にあとちょっと書けば終わり…!って思いながら書いてるのに書いても書いても終わらないのなんで???

いつぞやの痛々しい赤葦くんのお話、なんか最終話っぽいのをみつけたのでのっけておきます。
これこれの続きというか、最終話?
まぁ、書きかけなんだけどね!!!オチとしてはなんとかなってるんじゃないかな。

デフォルト:桐崎啓(きりさきあきら)
木兎くんと同学年夢主と夢主が好きな後輩赤葦くん。



「桐崎先輩、好きです」
「うん、知ってた。ごめん」
「なんでそんなあっさり言うんですか」
「赤葦くんとは付き合えないから」
「いやです」

「だって赤葦くん、わたしに優しいじゃん」
「わたし、もっと酷い人がいい」
「嫌なことがあって、優しくしてくれた人とセックスしたの。あぁ、自分は好きでもなんでもない相手とセックスできるんだなって自分が嫌いになった。相手の優しさに付け込んだみたいで、クズだなって」
「うん。まー、相手もとりあえずセックス出来て満足してたと思うよ」


「それって、慰めて欲しかったんじゃないですか」

赤葦くんはわたしを軽蔑するどころか、悲しそうな目をして抱きしめくれた。

「大変だったね、もう大丈夫だよ。そうやって、優しくされたかっただけなんじゃないですか」
「ち、ちがう、よ。だって、そうだったとしても、身体を許す理由にはならない」
「はい。先輩は間違えたんです」

間違えた。わたしは何を間違えたんだろう。

「“もうどうでもいいや”と自棄になって目の前の情に流されるのではなく、ちゃんと助けてって言えばよかったんです」

『~~~そしたらスッキリするかもしんねーし』
その甘い誘惑に乗ってしまった。だって、些細なことの積み重ねかも知れないけれど、その日は本当にツいてなくて。嫌なことが重なって辛くて。どうしようもなくイライラして。スッキリするのなら、いいか。そう自棄になってしまうくらい、全部が嫌で。

「わかん、ないよ、赤葦くん」




「桐崎先輩。間違えたことは、もういいんです」
「だって、だってわたしひどいヤツなんだよ」

「俺が許します」

あ、と涙がこぼれた。
許された。許された。わたしは、許されたの?許されていいの?
いけないことをした。だから、わたしはわたしが嫌い。罰しなきゃいけないと思ってた。悪い事をしたなら、罰が与えられるべきだ。だからわたしは自分をいじめ続けた。痛いと言われているピアスを開けた。体に悪いとされてるタバコを吸った。物を食べる資格もないと食べる事もやめた。それでも自分が許せなくて、どんどん嫌いになっていくばかりで、どうしたらいいのかわからなかった。
木兎くんとは全部合意の上だった。お互いお互いの事が好きだけど、それはLoveじゃなくて。ただ、チャンスがあったからやってみただけ。win-winの関係だった。だから、木兎くんに対して罪悪感は持ってない。

じゃあ、わたしは一体誰に対して罪悪感を抱いていたの。

「わた、わたし。好きな人が、いたの」
「はい」
「好きな人がいたのに、他の人としちゃって、サイテーだなって」
「はい」
「付き合ってもないのに、浮気したみたいな気持ちになって」
「はい」
「そんな自分が許せなくて」
「はい」

「こんな自分、しんじゃえって」

ぼろぼろとあふれる涙が、頬を伝って赤葦くんのブレザーに染みを作る。痛いくらい強く抱きしめられて、それが赤葦くんの優しさに思えてもっと泣けた。

「俺が許します」
「別に桐崎先輩が処女だから好きになったわけじゃありません」
「でも、気にしてないと言ったら嘘になります」

「それでも俺は、桐崎先輩が好きなんです」

許された。
わたしはずっと、許しが欲しかったのか。ずっと溜め込んでいた嫌いという気持ちが、涙となって溢れ出す。

「わたしも、赤葦くんがすき、すきなの…!」
「もう二度と、しないでください」
「うん、うん…っ!」
「つらかったり嫌なことがあったら、俺のところに来てください。話を聞いて、慰めてあげます」
「うん…!」



こうして無事赤葦くんとくっつきましたとさ、めでたしめでたし。
夢主とぼっくんの爛れた関係は、何度もあるかと思いきや実は一度きり。だってそこまで気持ちよくなかったし、またしたいとは思えなかったから。どんどん堕ちていく夢主をとにかく救いたかった赤葦くん。無事救世主になれました。実はここに至るまで何度か告白してはフラれてたらいいね。ネバギバ赤葦くん。なんでこんな女に惚れてしまったんだ…。

拍手

PR

comment

お名前
タイトル
E-MAIL
URL
コメント
パスワード

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]