KLMは始まりのABC、終りのXYZの中間に位置する途中経過という意味です。 でも、理系の管理人なのでK殻L殻M殻という意味もあります。
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おうじさま
「わたしは、あの子が幸せになる世界が欲しい」
特にあの子が好きだったわけじゃない。
どちらかというとガサツだし、うるさいし、むだに大きいし、声も大きいし、丁寧でもない。
だから好きというわけじゃなくて、うるさいな、と思うことが多かった。
でも、好きな人のために一生懸命なその姿に胸が きゅん としたんだ。
ひどいよ神様
美樹さんのお葬式の帰りに、わたしは契約した。
なんだかすごく空しくなって、どうしてこんなことになったんだろうって思って、どうして美樹さんなんだろうって思って、きっとこれから学校で恋する美樹さんが見れるんだろうなって思ってたのに、とってもそれを望んでいたのに、それがなくなってしまってどうしたらいいかわからなくなってしまっていたんだ。
だって、幼馴染の男の子がいて、その男の子が入院してしまって、ずっとお見舞いに通っていて、誰よりも男の子の回復を祈っていて、誰よりも男の子の回復を喜んだ美樹さんを、応援したくなっていたんだ。
それなのにそれなのに。
急にいなくなってしまって、わたしはどうしたらいいのかわからなくなってしまていた。
だから。
願い事を叶えてくれるといわれて、わたしは無意識のうちに言葉にしていた。
お葬式の帰り道、雨の中、傘をさしていて、白い小さい何かが目の前にいて、わたしは無意識のうちに。
「幸せな美樹さんを、見守りたかったんだ」
「その願いをかなえよう、契約成立だ」
そして、わたしは世界がループしていることを知った。
そして、わたしは美樹さんが魔法少女だということを知った。
そして、わたしも魔法少女になった。
なんで、世界が繰り返されているのかわからない。
たまに、美樹さんが魔法少女にならないときもあった。
だけど、美樹さんは恋愛できない。
そうか、志筑さんの所為なのか。
魔法少女として生きていくために魔女を狩るついでに、志筑さんを殺してみた。
美樹さんは幸せそうだ。
そう、わたしは、恋愛で一喜一憂する美樹さんを見たかったんだ。
大型の台風がやってきた。
違う、何度か経験した、世界が巻き戻る合図。
いや、やめて。
やっと幸せになったの、幸せになるの。
最初からに、しない、で。
暗転
何度目かの世界でようやく美樹さんが幸せになりかけたのに、また世界が戻ってしまった。
でも大丈夫、もうわかったから。
志筑さんを殺せば美樹さんは幸せになる。
わたしは、わかったから。
美樹さんを、幸せにして見せる。
美樹さんが魔女になった。
志筑さんを殺したというのに、どういうことだ。
美樹さんが魔法少女になると、かなりの高確率で魔女になる。
その原因である志筑さんを殺せば、美樹さんも恋する魔法少女として生きていけると思っていたのに。
どうしてだろう、どうして美樹さんは幸せになれないんだろう。
美樹さんが魔法少女にならなかったらいいのだろうか。
前回と、その前の前、成功したときは美樹さんは魔法少女になっていなかったかもしれない。
そうだ、じゃあキュウベエを殺そう。
キュウベエは死なない。
何匹もいた。
美樹さんを魔法少女にしないでってお願いしてみた。
美樹さんの方から祈りを告げて契約をしていた。
なぜ契約をするのだろうか。
上条恭介を殺せば、美樹さんは魔法少女にならない。
何かが割れる音がした。
暗転
あれ、今回は前回の記憶が途中で途切れている。
どうしてだろう、上条恭介を殺そうとして、それから?
何度か志筑さんを殺して、キュウベエを殺そうとして失敗して、上条恭介を殺そうとしたら、記憶が途切れてループされている。
記憶が途切れる前、何かが割れる音がした。
上条恭介を殺そうと変身しようとしたとき、薄い緑色だったソウルジェムがにび色になっていたような気がした。
美樹さんって、どうして魔法少女から魔女になったんだっけ?
あぁそうか、わたしが魔女になったから、記憶が途切れているのか。
でも関係ない。
どうせ世界はループしているし、わたしは美樹さんが幸せに上条恭介と恋愛しているのをみたいだけだから。
…あれ、なにかがおかしい。
上条恭介を殺そうとしたとき、 ぱりん と何かが割れた。
きっと魔女になるのだろう。かまわない、不幸と呪いを吐きだしていたらどうせ上条恭介を殺せるだろう。
わたしの記憶はここで終わった。
***
ふと思い立った美樹さやかちゃん救済?????
さやかちゃんが好きでこうなった。
最後この女の子は魔女になって、倒されて、まどかが女神になってループ終了します。
とどのつまり主人公消滅フラグ。
美樹さやかが消滅する世界では、主人公も消滅します。
なぜ主人公が記憶を引き継いでいるのか→美樹さやかの幸せを願った彼女なので、美樹さやかがどう生きてるか、そのすべてを知ることができるので、幾多の世界の美樹さやかを見て、それを忘れていないから。
じゃあ美樹さやかも因果の意図が絡まるの?→実際時間を巻き戻しているのは暁美ほむらで、その根元に鹿目まどかがいるのでそこは普通の少女のままです。
マミや杏子やほむらの存在は?→知らぬ
彼女が純粋な思いで美樹さやかの幸せを願ったのに、幸せを願えば願うほどソウルジェムが濁るお話を書きたかったので満足です。最終的には本末転倒。
題名は、本来ならばまどか神がさやかちゃんをつれていってしまうので、美樹さやかの幸せを願った彼女のうらみの言葉だったのですが(彼女は恋愛する美樹さやかを見たかったので、たとえ美樹さやかが納得した結果であっても彼女の願いとは相違する。つまり、彼女の願いは厳密には幸せそうに学園生活を送る美樹さやかを見たかった、なのでまど神の方法は腑に落ちない)気づけば彼女が魔女化して終わってしまいました。
ねむい。
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