KLMは始まりのABC、終りのXYZの中間に位置する途中経過という意味です。 でも、理系の管理人なのでK殻L殻M殻という意味もあります。
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「さて、本日話しまするは遠い異国の物語」
べけべん
かぶっていた笠を逆さにおき、目をつぶりながら琵琶をならす。
ちなみに、私は別に目が見えないわけでも、あかないわけでもない。
ただ単に、なんとなく目を閉じていたほうが集中できるし雰囲気も出るから閉じているだけである。
地面に茣蓙を引いて、法衣を着て、胡坐をかいた上に琵琶をのせて、始めよう。
私は、現代人である。
現代とは、平成の年号を指す。
なぜ改めてこんな事を言うかというと、ここがずっと昔の時代だからである。
詳しい年号はわからない。
まだ西暦が伝わってきてなくて、昔の日本の年号で言われてもさっぱりだからだ。
私は歴史が苦手だったので、そこのところはものすごく疎い。
けど、人々の暮らしぶりを見て、とりあえず過去だという事はわかった。
しかも、とんでもなく昔だ。
私は気づけば山の中に居て、パニックを起こした。
だって、知らない間に山の中に居たのだから。
しかも、持ち物は何もなし。
心細いし不安だし、泣きながら歩いた。
幸いにも来ていた服は体温調節のできるパーカーだったから、歩いて体が温まれば腰に巻き、夜肌寒くなればかぶって眠る。
川を見つけて、あまり飲みたくなかったけど生水を飲んだ。
近くに実っていたなんだかわからない実を食べて飢えをしのいだ。
ひもじい、さびしい、疲れた、つらい。
三日ほど歩き通しで、でも全然山から出られなくて、もう諦めて気の幹で眠った。
なんていうか、もう動きたくなくなって、全部諦めて、どうにでもなれと自暴自棄になって。
丸一日、飲まず食わずで眠っていた。
今思えば、あれは眠っていたのではなく失神していたのではないかと思う。
気がついたときは、どこかわからないけど天井が見えた。
涙が出た。
青空と雲と太陽は見あきていた。
生い茂る木々も、自分の行く手を遮るだけだった。
今は、ちゃんとした家にいる。
天井があって、板の間があって、壁がある。
布団が敷いてあって、それに横になっている。
たったこれだけのことなのに、すごく嬉しい。
よかった、私はまだ生きている、人であるんだ。
死んでない、もう、つらいのはおわったんだ。
どうやら私は寺に拾われたらしい。
運よく寺のすぐ裏手の気の根元に私が眠っていて、寺の人が寝かせてくれたらしい。
らしい、というのは、全て和尚さんから聞かされた話だからだ。
もう少しだけ頑張れば自力で寺までたどり着けていたのか、とも思ったけど、見つけてもらったなら結果オーライ。
なんか…うん、なんでもない。
きっと続かない。
BASARA夢書きたいけど、ネタが…。
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