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KLM

KLMは始まりのABC、終りのXYZの中間に位置する途中経過という意味です。 でも、理系の管理人なのでK殻L殻M殻という意味もあります。

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一息

マギ魔女の調節も含めた今回のお話です。
時間軸を考え、かなり変更を加えた説明のお話となっています。
以前のお話とはかなり矛盾が生じていますが、今回のお話の時間設定をメインにしていきます。

今までのお話は考察とかいっさい抜き、書きたいだけ書いてたので、時間系列とか曖昧なままでした。
マギ本編を再読し、自分なりに考えた結果、過去の時間系列の大幅改定を行います。
出来事やなんやかんやも変更が出てきます。
まだまだ煮詰め足らないから、まだまだ改定が入るかも(´q`)
パソコンで考察考えるのと、携帯でちまちまやるのとじゃ全然違います(´・ω・`)
パソコン直るのはまだ二週間近くかかる…。GW様め…(遊びまくってるから卑下できない)



今日本当はかめんにゃいだーふぉーぜのお話を書く予定でしたが、いつもどおりマギ魔女(^O^)!!
流星くんの守る発言とその行動力に度肝を抜かれました。なにあれ…。二次創作し甲斐があるじゃない…。






シンドバッドとアキラは今でこそ幸せそうにしているが、一時は互いに別の人を愛していた。
辛いことがあって、傷を舐め合うように寄り添った二人を八人将全員が知っている。

「俺は彼女を愛していた。愛し合っていたんだ」
「わたくしはあの方を愛しておりました。いえ、今でも愛しております」

けれど、彼らの愛した人は共に黄泉の国の住人なのだ。
シンドバッドはパルテビアの戦で、アキラはみんなと出会う以前、誰も知らない世界の戦争で、それぞれの愛する人を喪っている。

シンドバッドとアキラの出会いはもう十年以上も昔、シンドバッドが第一迷宮を攻略した時まで遡るという。
当時の二人は若く、シンドバッドは十代前半、アキラも二十代に前半だった。
二人で数年迷宮攻略や修行をし、国を興すことになった。
その間二人の間に何か特別な感情が沸いたかどうかは当人しかわからない。だが、二人は共に死線をくぐり抜けてきた仲間であることは間違いなかった。

まずアキラの方に辛いことがあった。
シンドバッドが魔力操作の修行で一年山寺に籠もっている間、アキラはアキラで別世界をうろうろしていた(アキラは特別な魔女らしく、文字通り違う世界を行き来することが可能だ)
そこで一つの世界に訪れ、愛する人に出会ったのだという。
愛するといっても恋慕の情だけではなく、敬愛、親愛、友愛、すべての愛が混じった深いもの。ある種の崇拝だった。
彼女が出会った人物は未来を見据え、妹の幸せをただひたすらに願った優しい人だった。優しくて、愛情深くて、全てを一人で背負う人。
だからこそアキラは彼を助けたいと思ったし、同時に支えたいと思った。

けれど彼は死んでしまった。
世界に優しい明日が来ますように、と自ら死を選んだのだ。
彼の死によって世界は平和を手に入れたのに、世界は彼の死を喜んでいる。
彼は悪虐皇帝と呼ばれていた。
だから彼の死は世界中の誰もが喜び祝っている。

誰も真実を知らないからだ、とアキラは言う。
真実を知れば誰もが彼を愛するだろう、死を悼むだろう。
彼の死は彼自身が望んだことだから、アキラは何もいわない。
彼の願いを尊重し、アキラは静かに世界を去った。

アキラは泣いた。
愛する人を喪ったから当然だ。
最期まで誰かのためを思って、自分よりも世界を優先させた愛情深い、アキラの愛した皇帝陛下。
世界よりも、自分を優先してほしかった。
世界が幸せであるなら、その世界の中に自分も入れてほしかった。
いつまでもアキラは皇帝を支えきれなかったことを嘆いている。

そうして行き場を失ったアキラが再び戻ってきたのが、シンドバッドのいるこの世界だ。
この世界に戻ってきたとき、シンドバッドは修行を終え本格的に国を興すことに着手していた。
この時、シンドバッドも愛する女性と出会っていた。

国の基盤となる土地に昔から住んでいた民の一人だという。
出会いはありふれたものだった。
シンドバッドがどういった街にするか下見をしていた時に出会った。何度か出会ううちに惹かれ合い、愛が育まれていった。

アキラが帰ってきてからも変わらず、むしろシンドバッドは恋人を嬉々としてアキラに紹介した。
これまで苦楽を共にしてきた一番の仲間であるアキラに祝ってほしかったのだ。
もちろんアキラはおめでとうと言った。愛し合う二人を祝福した。
けれど帰ってきてから常に不安そうに、哀しそうにしている。シンドバッドはそんなアキラが気懸かりだったが、国を興している真っ只中、忙殺されていた。

一年近くが経過し、国として形になってきた。
恋人との結婚も視野に入れ始め、すべてが順調だった。
立国し、王となり、漸く整ったと思った矢先だった。

国が攻められた。
どこからかはわからないが、強大な戦力で攻めてこられ、為すすべがなかった。
まだ立国して間もない国は兵も育っておらず、戦力はシンドバッドと八人将、アキラくらいだった。
幾ら力を持っていようと多勢に無勢、放たれた火はあっという間に国土をなめ尽くした。
完全な敗北だった。
民は殺され、土地は焼け野原、城も見る影もなく破壊された。

シンドバッドの愛した彼女も。

城にあがらず、街で両親と暮らしていた彼女は炎にやられた。
なぜ真っ先に彼女を助けに行かなかったのだとシンドバッドは己を責めた。
黒く焦げ、一部炭化した死体を抱き、シンドバッドは吼えた。
後悔と自責の念が胸を渦巻く。
どうしてこうなった、なぜ彼女が死なねばならなかった、自分が彼女を守るはずではなかったのか。
運命、という言葉が過ぎった。
もしもこれが運命ならば、最初からこうなると決まっていたなら、引き裂かれる愛だったと言うのなら。

運命を、呪う。

愛するものを喪った二人は、空のまま寄り添った。
今まで一番長い時間を共有した存在を気心が知れた一番の人間だと錯覚し、もたれかかった。



シンドリアとして再建した時、シンドバッドとアキラは結ばれた。
お互いに傷を持つ二人は寄り添ったまま、ついに離れることが出来なかった。

幸せだ、と彼らは笑う。






えっらい長くなった説明回でした。
主な改訂場所は
・シンドバッドと魔女が出会った時期(魔女がギアス世界でキズを負ってから二年後→ギアス世界へ行く前)
・魔女がギアス世界でルルーシュをなくした時期(マギ世界にくる前→シンドリア建国前、シンドバッドが修行している間)
・結婚時期(建国時→シンドリア再建時)

などなど、いろいろ変更がでております。
思った以上に歪な二人になってしまったというか、魔女サイドは綺麗に終わってない?気のせいか。まぁいいや。
とにかく、複雑な思いで付き合い始めた二人。

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