KLMは始まりのABC、終りのXYZの中間に位置する途中経過という意味です。 でも、理系の管理人なのでK殻L殻M殻という意味もあります。
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うぉぉぉ、現在猛烈BASARAフィーバーです。
アニメが神すぐる…orz
伊達公かっこよすぎる…orz
と、ゆーわけでしばらくBASARA更新の可能性が高い\(^о^)/
個人的メインは伊達と佐助(^ω^)
…うん、本気で連載するかもしれない。
そして、レッドクリフを見てるけど、無双やりたくなるな。
ちょーうん単騎駆けイベントとか起こしたくなった。
そしてレッドクリフの小橋が美人すぐる(^ω^)
以下、BASARA連載。
鬱な気分で書いてたから内容も鬱々としてる(^ω^)
サーセンww
いつか、こんな日が来るとは思っていた。
思っていたより、遅かったくらいか。
「若紫様、私どもは貴方の存在に感謝しております。けれどもなぜ、おとなしくこの城に囚われておられるのですか」
かしこまらくても、いいのに。
自分より年上で、強面の大男に頭を下げて礼を尽くしてもらう身分ではないはずだ。
なんだかこちらまで緊張してしまう。
「どうぞお気を楽にしてくださいませ。わたくしは一介の町娘、それに敬意を払う必要はございません」
「…けれども、若紫様は殿の」
「いいえ、片倉様は公の右目と謳われる御方。どう考えても、わたくしが片倉様を敬う立場です」
しばらくこんな話をして、なんとか普通に話すお出落ち着いた。
根がまじめな人なんだろうなぁ。
あ、なんか顔怖いけどいい人に見えてきた。
「なぜ、わたくしがこの城に居るのか、でしたね」
「是。そりゃあこの城に居れば衣食住は保証される。だがな、自由も何もあったもんじゃねえ。あんたはそれが苦じゃないのか」
苦痛?
そりゃ、苦痛よ。暇が、退屈が。
宿屋で働いていた時は楽しかった。
体を動かしていると余計なことを考えずに済むし、気晴らしにちょうどいい。
けど、基本は変わらない。
「だって、どこに居ても同じですもの」
「何がだ」
「どこに居ても、わたくしは一人。わたくしの存在に意味はありません。でしたら、せめて求めてくれる所に居ようと」
この世界に飛ばされて、もう諦めた。
もう一度人生を謳歌しようという気は、起きなかった。
もとより何の執着も持たない性質だ。
あの世界に未練はないし、かといってこの世界で頑張って生きようという気も起きない。
半ば自棄になっているのだと、自分でも思う。
「解せねぇな。お前は自身を無だというのか」
「そう、なるのでしょうね。いてもいなくても同じ存在です」
「だからこの城に軟禁されても文句ひとつ言わずおとなしく姫をやってるのか」
「えぇ。ここでしたら美味しいご飯も食べられますし」
この危ない世の中で、安全も保障されている。
ご飯も心配しなくていい、のんびりと過ごせる、ある意味理想郷。
どうして、それを手放す必要があるの。
「若紫、お前の願いは出来る限り叶えたいと思ってる。それがせめてもの礼だと思うからだ」
「別に、こうして暮らしを保障してくださるだけで構いません。ただわたくしは、傷を肩代わりしているだけにすぎないのですから」
少し痛いのを我慢するだけで、この暮らしが約束されるなら安いものだ。
世間知らずの歴史知らずだけど、この時代がどれだけ恐ろしいものかは知っている。
「ただ傷を肩代わりしているだけ、か。けれどな、その傷は我らが奥州、伊達政宗様の傷なのだ」
「はい、承知しております」
「政宗様はあれで猪突猛進なお方、戦場で御自らが兵を率先し馬で駆け抜け、怪我をされることもある」
「はい」
「その傷が、政宗様の御身に関わるものだったらどうする。傷が体に響いたら、万が一にもその生命が絶たれるようなことになれば」
「奥州は、掛け替えのないものを失うことになる」
あぁ、そういうこと。
傷を受けて怯むことがなければ、それだけ突き進むことができる。
血を流して朦朧とすることがなければ、それだけ多くの敵を排除できる。
致命傷を受けて、死ぬこともない。
無敵の存在に、なれるのか。
不死とは言わずとも、それはこの世界においてとても有利に働く。
「言い方を変えれば、政宗様のために命を捨ててくれといっているようなものだ」
もしかして、私が考えているのよりもことは大事なのじゃなかろうか。
単に他人の傷を肩代わりしているだけのつもりが、まさか一刻を左右するものだったなんて。
あぁ、でも、深く考える必要はない。
「かまいません。わたくしは、いつ死んでも後悔は致しませんわ」
だって、もうどうなってもいいの。
2009/04/11
片倉さんは、伊達が大切らしい。
そりゃもう、大事らしい。
だから、伊達の傷を引き受ける私を本当に有り難がってる。
伊達の生命線になっているらしい私が、そのうち城暮らしに飽きて城から出ていくことを恐れている。
私の存在は秘中の秘。
もし他国に知れれば、間違いなく私は殺されるらしい。
私を殺さなければ、伊達はどんな怪我を負ってもたちどころに消えてしまうから。
例え伊達に瀕死の傷を負わせたとしても、死ぬのは私だから。
伊達は、命を二つ持っているに等しい。
それはとてもとても有利なこと。
伊達が大事な片倉さんは、どうしても私の存在が必要だ。
私が伊達軍に居るなら、望みは何でもかなえよう。
その代り、おとなしくしていろ。
要約すると、こんな感じ?
あぁ、本当に思っていたより大変なことになった。
「死を恐れぬというのか」
片倉さんが、私を見る。
私はもう、にっこりと言ってやった。
「だってわたくし、生きることに厭いておりますもの」
ですから、何がどうなろうと、これから何が起ころうと、わたくしはどうでも良いのです。
そう言うと、片倉さんは難しい顔をして部屋を出て行った。
2009/04/11
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