KLM

 

「おーはーよー！！！」

 

琴里の元気のいい挨拶が響いた。
久しぶりに聞く琴里の威勢のいい声と、明るい笑顔。
白ひげ海賊団のムードメーカはやはりこうでなくてはいけない。
船内に活気が戻る。

 

「あ、エースだ！」

「ようやく復活か、またう煩くなるぜ」

「うひひ、またちゃんとエースの面倒見てあげるよ」

 

エースと琴里がじゃれあうのも、久しぶりだった。
ぐりぐりと頭をなでられ、きゃたきゃた笑う。
甲板で騒いでいたところ、また声がかかる。

 

「コトリ」

「マルコ！」

 

マルコに呼ばれた琴里は、マルコに駆け寄った。
その顔には喜色が満ちている。それでこそ琴里だ。
どうやら元に戻ったらしい琴里にマルコは一安心した。
だが、ここでいつもならば飛びつくのが今日はマルコの前で止まった。
てっきりいつも通り抱きついてくるものだと思っていたマルコは肩透かしを食らった。
同時に、やはりまだどこか調子が悪いのかと不安になる。
目の前にいる琴里はじっとマルコを見つめる。
沈黙。
琴里は急に視線を外したと思うとあーだーのうーだの呻きだし、またマルコの顔を見たと思うとすぐ背けた。
そわそわして、もともと決しておとなしい方ではなかったのだが今日は特に挙動不審だ。
先ほどまでいつも通りだったのに、おかしい。
そわそわそわ、きょろきょろきょろ、おどおど…は、してないか。

 

「コトリ？」

「ひっ！あ、な、なにかな！！」

「いや、そりゃこっちの台詞だよい。や、呼んだのは俺か」

 

琴里が視界に入れば、つい呼んでしまう。
これは琴里が幼いころからそうだった。
呼ぶと嬉しそうにやってくるから、全身で嬉しいというのを表してくれるから用がなくても呼んでしまう。
今目の前にいる琴里は、いつも通りだけど何処か違う。
落ち着きがなくて、目を見なくて、まるで何かを隠しているような。

 

「あ、えと、ま、マルコ！」

「なんだよい」

 

こころなし緊張した面持ちで、琴里が叫んだ。
何か重大発表でもされるのかと、身を固くする。

 

「こ、これから、よろしく、ね！？」

「はぁ？」

 

 

 

 

遠くでサッチ、大爆笑。
2010/10/03

はい、長かったマルコ編もこれにて終了です。
お付き合いくださりありがとうございました！
マルコ編なのにマルコまったく出てないような気がするね！
次回からもしかしたら恋愛編になるかもしれない^^^^^
そしたら今度こそマルコと主人公オンリー！時々サッチ！エースはログアウトしました^^^^^
主人公→マルコな雰囲気ですが、ばりっばりマルコ→→→→←主人公です^^
うちのマルコは執念深いよ！
そして一番事情に詳しいサッチはもう一人少女漫画を読んでる気分でもう恥ずかしくって見てられない☆感じです。一人きゃーとか言ったり赤面したりしてます。たぶん一番楽しい人ｗｗ
エースの出番が少ないのは、エースの立ち位置をどうしようかわたしが考えあぐねてるから。

もっと色々書きたいことがあったのですが、都合により本当にあらすじだけの駆け足になってしまいました。
いつかサイトに再掲載する日が来るのなら、もっとちゃんと書きたいと思います。
たぶん倍くらいには膨れ上がりそう^^^^^