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KLM

KLMは始まりのABC、終りのXYZの中間に位置する途中経過という意味です。 でも、理系の管理人なのでK殻L殻M殻という意味もあります。

続いた


まだ続いたビーチバレー女子の話。
研磨くんと付き合い始めたらしい。

デフォルト:瀬野 ツカサ(せの つかさ)





「ツカサってさ、どうしてそんなに脱ぎたがるの」
「え、そうかな?そんなことな「そんなことあるから聞いてるの」

これまでの会話の中で、ツカサに喋らせるとだらだらと会話が伸び、最終的には全然違う所に着地することを知ったので、研磨は早々に言葉をかぶせて本題に入る。

「今日だってさ、見せつけてんの?ってくらい肌出してるよね」
「そうかな?これくらいふつ「普通じゃないからね。周り見てみなよ」

どうやらこれは怒られる雰囲気だと感じたツカサが、研磨の言葉に怯む。
確かにツカサの中でも自身が来ている服は露出が多いという認識はある。だが、ここまで言われるほどではないはずだ。自分と同程度肌を出している人は少ないながらも存在しているし、水着と比べたら随分と布面積が多い。

「あのさ、水着と比べてって比較対象おかしいからね」
「そうかな?いっつも水着だから…」
「ここは街中、海じゃない。わかってる?」
「ん、うん…」

理解しているように思えない曖昧な返事に、研磨はため息をついた。言わないのならば越したことはないと思っていたが、どうやら言わないと伝わらないらしい。はぁ、と溜息をひとつついて、目線を合わせる。

「俺が、嫌なの」

「考えても見なよ。好きな子が色っぽい格好してさ、他の男に見られんのすげーヤダ」
「余裕ないとか思われるかもしんないけど、嫌なもんは嫌」

研磨は心なしむすっとした様子で唇を尖らせ、頬杖をつきあさっての方向を見る。カッコ悪いと思われるかもしれない。独占欲が強すぎると思われるかもしれない。もしかしたら、束縛がキツすぎて無理と嫌われるかもしれない。でも、嫌なことは嫌だ。
暫く待っても何の返答もないツカサが怖いけれど、どのような顔をしているのか気になる。めんどくさい男だと思われただろうか、これがきっかけでフラれてしまうかもしれない。そこまで考えたところで、少しきつく言いすぎたかもしれないとツカサの顔を見る。

「え、なに…」

顔を真っ赤にして、ゆるむ頬を必死で押さえつけてるツカサがいた。

「ツカサ?」
「え、や、ややや、なんでも、なんでもないんデス!!」
「なんでもなくはないよね?どうしたの、俺なんか言った?」

言うと、ツカサが我慢の限界だと言わんばかりにテーブルへ伏せた。おそらく言いたいことがあるのだろう、ぷるぷると震えているつむじを見ながら、研磨はゆっくりと息を吐いた。
怒っている表情ではなかったし、呆れている様子もなかった。あの真っ赤な顔は誰がどう見ても照れているし、にやつくのを抑えるために唇を噛んでいるのも見て取れた。自分の先程の発言を脳内で反芻してみたが、ツカサを照れさせる要素が思いつかない。「好きな子」あたりだろうか。自分も冷静になる為に水を少し口に含みながら、未だ沈黙を守るツカサの言葉を待つ。

「あの、ね。ごめんね…」

伏せたままなので、くぐもったツカサの声が研磨の耳まで届く。

「あんまし…てゆーか全然、研磨がそんなこと考えてるとか、気にしたこともなくって」
「せっかく体鍛えてるし、見せれるうちに見せとこー!位の気持ちで」
「試合の時、写真撮られたり、そのままインタビュー受ける事もあるから、感覚おかしくなってて」
「今度から、もう少し気にするね」

ぽつぽつと聞こえ始めた謝罪に、研磨は胸をなでおろした。
ツカサは別れを切り出すどころか、態度を改めると言ってくれた。自分のことをちゃんと考えてくれたのが嬉しくて、でもそれを表情に出すことなく研磨はツカサの頭を撫でた。びくりとツカサの体が震える。

「ね。顔上げて」
「ムリ」
「即答しないで。あと無理じゃないから顔上げて」
「ムリー」
「ほら」
「やだー」

身を乗り出して嫌がるツカサの体を無理やり起こすと、やっぱり真っ赤なままだった。かわい。と声に出そうになったのを寸での所でこらえる。ここでさらに照れさせては、会話が不能になってしまう。
自分ののどの言葉をどのように感じたのか、本人の口から聞きたい。言わせたい。
目的のために知略を巡らす、まるでゲームみたいだと少し思う。

「顔赤いよ、どうしたの」
「知ってるし」
「何照れてんの」
「それはっ、研磨がっ」

言いかけて、また頬を押えテーブルに伏せようとする。けれども今度は研磨が一瞬早かった。うつむいたツカサのおでこを押え、無理やり上を向かす。

「俺が?」
「うぅーー」

研磨は気が長い方だ。だからツカサの言葉を急かしたりはしないし、無理やり言葉を引き出そうともしない。じっとツカサが自ら口を開くまで待つ。
少しして落ち着いたのか、観念したのか、ツカサが喋り出した。

「なんか…ね?研磨めっちゃわたしのこと好きなんだなって思うとね……ムリ、やっぱりムリ恥ずかしい」

ツカサは顔を伏せるのを諦め、両手で顔を覆う。
逆に研磨はぽかんと口を開けてツカサを見つめる事になった。

「重いとか、鬱陶しいとか思わないの?」
「なんで?独占欲って、それだけわたしのこと好きだからそう思うんでしょ?」
「そりゃそうだけど」

「めっちゃ嬉しいに決まってるじゃん」

言って吹っ切れたのか、顔を隠すのを辞めたツカサはそれはもう嬉しそうに笑っていた。その幸せそうな表情に、わずかに研磨の頬が熱くなる。
負の感情だと思っていた。ぶつけてしまえば、気分を悪くするものだとばかり思っていた、小さな独占欲。まさか喜ばれるとは思っても見なくて、じわじわと体温が上昇していく。

「えへ、えへへ」
「なに笑ってんの」
「だって、嬉しいもん」
「あっそ。俺は面白くないんだけど」
「うん、うん。気を付ける。今度からもっと服着るよ」
「言い方おかしいから」
「ふふふふふ」

ツカサが弛み切った笑顔で研磨を見ていた。どうにもバツが悪くて研磨は顔をそらすも、見られている事に変わりはない。

「なに」
「なんでもなーい」
「じゃあ見ないでよ」
「んふ、研磨がかわいー」
「嬉しくないし」
「ふふふ、わたしも研磨好き」

俺も好き、と小さい声ながらも答える事が出来て、二人して笑った。


2019/04/19
えー、無事研磨くん夢に落ち着きました。たぶんもう続きはない。ないったらない。なんかどっかでみたパターンだな、と思えば、女付き合い多いバーボンと嫉妬するまい、あれは仕事だと思い込む彼女のお話しか。支部でよく見る奴。
たぶん黒尾くんだったら、上着を貸す。デートの度に薄着でやってくるから、彼女用の上着を一着持ってくるレベル。ちょっとぶーたれる彼女をかるくいなしてどうにかする。薄着をやめさせない理由は自分が見たいから。でも他の人には見せたくないし、牽制の意味を込めて自分の上着を着せる。うん、これは研磨くんのお話しだからね。黒尾くんの番はもう回ってこないんだよ。
でも!別の!黒尾くん夢は!!書きたいと思ってる!!お前二口くんも書きたいって言ってただろ、それはどうしたかって?なんかまとまらないからやめました!元に戻って黒尾くんです!!ネタを書き連ねてはいるけど、まともな文章にならないのでネタのまま放置してるのが!あるにはある!が、どうしたってまとまらないから日の目を見ない!なんでだ!!木兎さんも書いてみたいとは思うけど、ネタがないから無理でーす。
2つ年上の大学生と付き合ってる岩ちゃんが見たい。一人暮らししてる彼女の家に行って、料理してる姿とか洗濯物干してる姿見ていい嫁んなるな。って思ってる岩ちゃんが見たい。誰か漫画にしてくれても…いいのよ?チラッチラチラ

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