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KLM

KLMは始まりのABC、終りのXYZの中間に位置する途中経過という意味です。 でも、理系の管理人なのでK殻L殻M殻という意味もあります。

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久しぶりのブームに乗って

いやなんかほんと、毎回ごめんね???(挨拶)
またもや二年ぶりになったね、オリンピックよりかは期間短いから許して…。
活動場所がピクシブに一瞬なったけど、やっぱり好き勝手出来るここがいちばんすき。
でもちょいちょいブログ作品をピクシブに再録はしてる。稀にね。稀に。

さて、不在にしていた空白の二年。
本好きの下剋上にどはまりしてぬけだせなくなっていたのであった!!!!
なろうで無料で読めるから読んでね!!!!!!!!!!(ダイマ)
個人的に好きなのは魔法学校に通う四部からなので、それまで頑張って!!
そして古巣を思い出して帰ってきたよ!!!
具体的には映画効果でねこまが盛り上がってHQ熱がぶり返したんだよ!!

いやもうビックリマーク多いね、なにこのブログ。
感情の高まり具合がやばい。
とりあえず、書きかけだった赤葦くんバレンタインを発掘したから置きに来た。
ぶっちゃけいうと2年前から全然いじってないけどもってきた。
供給不足だから自給自足するしかない。HQ夢を浴びるほど読みたい。
ブクマめっちゃ消えてて泣いたもん。
最終更新が数年前でも、サイトを残してくれてるだけ神だと思った。なのでわたしも消えるまでは消さない。実を言うと、20年前に作って10年以上はログインしてないFC2サーバーにおいてる旧サイトも残っててすげーってなった。



そんなわけで、赤葦くんのお話。
策士と策士みたいな、いつぞやの木兎さんお世話係と似たような設定。

デフォルト:桐崎啓(きりさきあきら)
原作一年前、木兎さんと夢主2年生、赤葦くん1年生のおはなし



桐崎先輩という人がいる。
木兎さんと同じクラスの女の人で、いつも木兎さんの傍にいる。いつも傍にいるだけあって、二人はとても仲が良さそうに見えた。気心が知れていて、ちょっとした冗談を言ったり、叱ったり。その関係を羨ましいと思うようになったのは、いつからだろうか。

「赤葦くん、毎日頑張ってるよ」

えらいえらい。
そう言って貰ったとき、なぜだか嬉しかった。気遣われたのか、大変だと労われたのか、認めてもらったような気がしたのか、とにかく嬉しかったのを覚えている。
その後何度か木兎さんを訪ねるうちに、木兎さんよりも桐崎先輩を訪ねる回数が増えた。どうせ木兎さんは教室に居ない方が多いのだし、それだったら最初から桐崎先輩に伝言を頼んだ方が早いだろう。先輩を伝言係として使うのは少し気が引けたが、いつだって桐崎先輩はいーよいーよと笑顔で引き受けてくれた。その度に「お疲れさま」「いつもありがとうね」「赤葦くんはイイコだね」と笑顔で褒めてくれるのがくすぐったかった。同時に、たった一つしか違わないのに、子ども扱いされているようで歯がゆさもあった。

「木兎さんと桐崎先輩って付き合ってるんですか?」

一度木兎さんに桐崎先輩との関係を聞いてみたことがある。友達のような気さくな関係に見えるけれど、もしかしたら恋人同士なのかもしれない。そう考えたら胸が苦しい。

「桐崎?付き合ってねーよ」
「でも、いつも一緒ですよね?」
「そぉかー?ま、何かにつけ面倒見てくれてるけどな」

桐崎先輩と木兎さんの関係は、とても曖昧だ。何かの拍子に友達以上の関係になってもおかしくない距離感に見える。
でも、現状はただの友達。
木兎さんの言葉を信じていられる期間はどれだけあるのか。これ以上二人の仲を進展させないためにはどうしたらいいのか。
希望が持てる言葉を聞いたはずなのに、まったく安心できない。

「赤葦くんも、かっこよかったよ」

桐崎先輩と木兎さんは、言葉が素直すぎると思う。
初めてバレーを生で見たという彼女は、いつもより言葉に感情を乗せて感想をくれた。
褒められるのは嬉しい。けれど、素直すぎるその言葉にどう反応したらいいかわからない。何も返事しないのも変なので、ありがとうございます、とだけ返事をしておく。思ったことが顔に出にくいのは自覚している。無表情だと言われることも多い。けれど、先輩たちのまっすぐな言葉にはどうしたって照れてしまう。俺の顔が赤くなっている事に気付いた桐崎先輩が笑った。

そうだ、認めてやる。
俺は桐崎先輩が好きなんだ。

自分の思いを自覚してからというもの、積極的に桐崎先輩に話に行くようになった。どうしても桐崎先輩といると木兎さんも寄ってくるけど、仕方ないと割り切る。
もし自分がもう1年早く生まれて同じクラスになっていたら、と思うと苦しい。
苦しいけれど、どうしようもない。昼休みという短い時間だけでも、桐崎先輩と会いたい。話がしたい。俺を見て欲しい。

「今日、告白されたんだけどさ。木兎くんと付き合ってるのは知ってます。でも、告白だけさせて下さい、って言うだけ言って逃げられたんだよね」
「逃げられなかったらどうしたんですか。付き合ったんですか?」
「どうだろ。わたしも考えてみたんだけど、全然知らない人だったから、やっぱりお断りかな」

すっかり昼休みの定位置になってしまった体育館近くのベンチに座りながら、なんでもないことのように告白されたと桐崎先輩は言う。
それで俺に何と答えてほしいのだろうか。今日こんなことがあったよー、という単なる報告なのだとしても、聞いていてあまり気持ちのいい話ではない。でもこれで桐崎先輩の好きなタイプや恋愛観がわかれば、距離の詰め方がわかるかもしれない。苦い気持ちを飲み込みながら、話の続きを促す。

「全然知らない人じゃなかったら付き合うんですか」
「んー、友達だったら考えるよね。友達として仲がいいんなら、恋人としても仲良くなれるかもしれない」
「じゃあ、桐崎先輩と俺は仲がいいと思いますか」
「そりゃもー、めちゃくちゃ仲がいいと思いますよ。というか、とっても可愛がってるつもりなんだけどなー」

どうかな?と見つめてくる桐崎先輩は、ずるい。こちらの考えている事がわかってるんじゃないかと思う。わかりやすくアプローチしているから、バレバレなのかもしれないけれど。もし俺の気持ちをわかった上で「可愛がっている」のなら、それは酷い拒絶だ。男としては見て居ない。恋愛対象ではない。先輩後輩以上の関係はあり得ない。そう突きつけられた気がする。
じゃあ…、と悲しみとも怒りともつかない感情で震えながら問う。

「じゃあ、木兎さんとは仲がいいですよね」
「木兎くんか。そうだね、仲がいいね」
「木兎さんとなら、付き合えるんじゃないですか?」
「なんでか皆、わたしと木兎くんをくっつけたがるよね、なんで?」
「質問を質問で返さないでくれます?」

ほら、ずるい。欲しい答えを知ってるくせに、言ってくれない。こちらを試すようなことを言う。笑っているのか、嘲笑っているのか、よくわからない目で俺を見る。
オトモダチから発展するのもいいけどさ―――、と桐崎先輩が宙を見ながらぼんやりと口にする。

「わたしは普通に、友達よりも好きな人と恋人同士になりたいけどなぁ」

なら俺を好きになればいい。俺を好きになってください。
醜い感情がどろどろと混ざり合って、口をふさぐ。伝えたい言葉は行き場を失い、負の感情と混ざって得体のしれないものになる。桐崎先輩が好きだ。だけど、好き以上に、

憎らしい―――




2020.2.26
バレンタインどこいった!?!!?!?
え、このシリアス誰が書いたの、わたし???うそでしょ、シリアスかけたの…。
これの続きというか、主人公パートのお話もあるから近いうちに書きに来ます。うん、近いうちに…ね。

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