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KLM

KLMは始まりのABC、終りのXYZの中間に位置する途中経過という意味です。 でも、理系の管理人なのでK殻L殻M殻という意味もあります。

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こにゃん

うっかりコナンの赤井さんにはままりました。
タイトルはゼロから始める新婚生活とか、あざやかな色。とか。




デフォルト:久我ナツキ







タイミング、そう、きっとすべてはタイミングがよかったのだろう。
28歳彼氏なし。このままいけばあっという間に三十路で、独身貴族まっしぐら。ぼちぼち婚カツにでも勤しもうかと思い始めた矢先、母親からお見合いの話が舞い込んできた。
スマホに送られてきた写メではあまり判断がつかないけれど、職業が国家公務員なのとなぜか記載されている身長がいいなと思ったので、即決で彼とのお見合いを決めた。

まさか3日後にお見合いが開催されるとは展開が早すぎて用意や心の準備に戸惑ったけれど、いざ尋常に、勝負!

3/28

お見合いといえば、料亭に着物だと勝手に想像していたのだけれど、実際は高級ホテルのレストランだった。
確かに高級ホテルのレストランも個室だし、きちんとした場といえばそうか。
母親からお見合いの場所を聞いてから服装に悩んだが、やっぱりここは定番のワンピースだろう。歳が歳だけに、可愛くなりすぎないよう気を付けた、膝下丈のちょっとシックなもの。
それに少しだけ高めのヒールを合わせれば、どうだ、年相応に、小綺麗に…見えたらいいなぁ。着飾った所で、顔はどうしようもない。
せめて見れるようにと化粧したつもりだが、果たしてどこまでマシになったものやら。

「久我さん、こちら赤井秀一さん」

「はじめまして、赤井秀一と申します」

「あ、えっと、久我ナツキです。今日はよろしくお願いいたします」

待ち合わせしていた場所で母親と合流し、相手が待っていると言うレストランへ行った。ら、もう居た。相手の母親だろうか、妙齢の女性とお見合い写真でみたような男の人がこちらに気づいた。
お互い席につき、挨拶を交わす。
てっきりこのまま食事になるものだとばかり思っていたら、お茶だけして母親達は去っていった。お決まりの

「あとは若い人同士で」

と、言い残して。
いやちょっと待って、普通はお互い席についたらもっと詳細な自己紹介が始まるんじゃないのか。コーヒーだけ飲んだら、本当に帰ってしまった。
これじゃあ、お互い名前しかわからない。どうしたらいいんだ、こんなときは。
わたしがお見合いのプロなら会話も弾むのだろうけど、そんなわけない。むしろここ数年彼氏もいない枯れた女だ。

「お食事はどうされますか。ここは料理も美味しいと聞いていますが」

「どう、しましょう…」

困った。困ってしまった。せめて、お互いそこはかとなく会話が続くようになるまでは母親がいると思っていた。
こんなとき、どう会話を広げたら…。

「外へ出ましょうか。入ったばかりですが、対面で座っていても緊張するでしょうし」

「えぇ、はい。はい、そうしましょうか」

この膠着状態から脱したくて、赤井さんの提案に乗った。そうだ、初対面の、ましてや男性をまっしょうめんから見据える度胸なんて、わたしにはない。
席を立つ赤井さんに続いて席を立とうとしたら、イスを引かれ、手を差し伸べられた。
なんというか、この人はとんでもなく、できる人なのではないのだろうか。

会計の請求はどうやら母親へいってるらしく、わたしも赤井さんも出した財布からお金を出すことなく仕舞うことになった。のだが、わたしほ見た。赤井さんの出しかけていたカードの色を。…見たことない色だった。

外に出れば、風が気持ちいい。
決してホテルの空調が悪かったと言うわけではないが、やっぱり緊張して体が火照っていたんだろう。少し冷たく感じる風が、すっと通って体を冷ましてくれる。

「少し歩きましょうか。よかったら」

差し出されたのは、腕だった。
つかんでいいのだろうか、高そうなスーツを。お見合いをしているのだから、初対面でも腕を組むのもおかしくないか、と思って、そっと腕を通した。
歩きながら、またもや無言になってしまったのが気まずくて、ちらりと赤井さんの顔を目あげてみた。目が合った。これはこれで気まずくて、また目をそらす。でも、目が合ったと言うことは赤井さんもわたしを見ていたと言うことで。
もう一度視線をあげてみると、また目が合う。

「えっと、ごめんなさい。何をお話ししたらいいかわからなくって」



ひとまず、ここまで。
パソコンが近くになくてスマホで打ったのですが、まぁ、やっぱりキーボードがいいです、はい。

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