忍者ブログ

KLM

KLMは始まりのABC、終りのXYZの中間に位置する途中経過という意味です。 でも、理系の管理人なのでK殻L殻M殻という意味もあります。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

げせんなげぼくになることを

またもやテニスx戯言夢。
今度も氷帝ですよー。闇口っ子主人公。





あるじさま、わたし、きまました。
あるじさまをあるじさまと、きめました。



「貴兄が乾きしときには我が血を与え、貴兄が飢えしときには我が肉を与え、貴兄の罪は我が贖い、貴兄の咎は我が償い、貴兄の業は我が背負い、貴兄の疫は我が請け負い、我が誉れの全てを貴兄に献上し、我が栄の全てを貴兄に奉納し、防壁として貴兄と共に歩き、貴兄の喜びを共に喜び、貴兄の悲しみを共に悲しみ、斥候として貴兄と共に生き、貴兄の疲弊した折には全身でもってこれを支え、この手は貴兄の手となり獲物を捕り、この脚は貴兄の脚となり地を駆け、この目は貴兄の目となり敵を捉え、この全力を持って貴兄の情欲を満たし、この全霊を持って貴兄に奉仕し、貴兄のために名を捨て、貴兄のために誇りを捨て、貴兄のために理念を捨て、貴兄を愛し、貴兄を敬い、貴兄以外の何も感じず、貴兄の許しなくしては眠ることもなく貴兄の許しなくては呼吸することもない、ただ一言、貴兄からの言葉にのみ理由を求める、そんな惨めで情けない、貴兄にとって取るに足らない一介の下賤な奴隷になることを

ここに誓います」


「んー、よくわかんねーけど、おまえ、おれのめいれいならなんでもきくんだな?」

「うん、あるじさま。わたし、なんでもするよ。できるよ」

「へー、じゃ、いまからここをうごくなよ!あしたまたきてやるから、そんときまでうごかなかったらみとめてやる!」



わかったよ、あるじさま!
ここをうごかなかったら、あるじさまはわたしをみとめてくれるんだね。
あるじさま、うごかないよ、うごかない。
ここでまってれば、あるじさまがむかえにきてくれるんだね。
まってるよ、まってる。
わたし、ここをうごかないでまってます。





*





「カツアゲ?」

「せや。最近氷帝生ねろたかつあげが多いらしいんや」

「へー、物騒だなー」

「岳人も気ぃつけやー、ちっちゃいからすぐ狙われてまうで」

「くそくそ侑士!ちっちゃいとか言うんじゃねーよ!!」



向日が怒るも、忍足は笑ってそれをあしらう。
そして間もなく授業開始のベルが鳴り、二人とも別れてそれぞれの教室へ帰って行った。
授業を受けて、昼飯を食べる。また授業を受けて、部活に出る。
部活で思いっきり動いて、楽しんだら、いつのまにか帰宅時間になった。
校門にて電車と徒歩に別れて帰る。
さらに電車に乗っている間に、各々の最寄駅で下車して別れる。
そうして一人になったとき、「身代」とその名を呼んだ。



「はい、主様。かつあげの連中をシメればいいですかぁ?」

「おう、やれ」

「おっけー。じゃあ早速行ってきます」



声だけが聞こえたと思えば、すぐに消えた。
向日は何事もなかったように、また帰路を歩む。
きっと明日からはかつあげをする馬鹿な連中はいなくなるだろう。
俺って、影で町の平和を守るのヒーローみてぇ。と向日はひとりごち、歩みを進めた。

その日の夜、向日が自室にてコンポで音楽を聴いていると、窓をたたく音が聞こえた。
すぐに窓を開けてやると、するりと部屋に入り込んでくる。
向日は入ってきた女を「身代」と呼び、事の顛末を聞いた。
身代は数人の高校生とフリーターをシメてきたことと、今後一切かつあげはないことを告げる。
向日はそうか、とベットに寝転んだ。
その間身代はせっせと向日の部屋を片付けて、掃除をしていた。

殺し名序列第二位闇口の姓を持つ闇口の子、身代。
その主人である向日岳人。
身代は向日を主と決め、その命令を忠実にこなす下僕となった。
向日もそんな身代を受け入れ、身の回りの世話をさせたり命令を下したりしている。



「なぁ、身代」

「はい、主様」

「お前、俺が死ねっつったら死ぬか?」

「愚問ですねぇ、主様」



この二人によって、存外街は平和である。









シリアスと見せかけて、ギャグ。
おかしいな、考えてた時点ではシリアス真面目ものだったのに…。
と、いうわけでまたもやテニスx戯言でした。
闇口主って一回書いてみたかったんだよね。
意図的に、闇口ちゃんの出番を消してます。そのほうが闇口っぽいからね!
ちなみに、主人公の名前―――このお話は岳人メインの氷帝日常話しなので、闇口ちゃんほとんどでてきません。ですので、主人公って呼ぶの語弊があるよなぁ…―――身代/みのしろ と読みます。
その名のとおり、がっくるの身に代わって裏でいろいろこなしてくれる代理人な闇口ちゃんです。

本当はもっとねちねち暗殺シーンとか、がっくるに叱られるシーンとか、色々書きたかったけどそこまで思い浮かばなかったから初回で最終回。

拍手

PR

comment

お名前
タイトル
E-MAIL
URL
コメント
パスワード

trackback

この記事にトラックバックする:

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]