KLM

ようやくなんか、終わりが見えてきた。
ひとまずおかーやんとシャンさんが普通に会話できるようになって終了。
マキノさんがなんか、どえりゃー方向へいってしもうた。





デフォルト琴里

「悪い人。内緒って言ったのに、あなた琴里ちゃんの事調べてるでしょう」

「バレた？」

「噂になってるのよ。海賊さんが琴里ちゃんの事聞いて回ってるって」



酒が飲めるのとマキノの事が気に入ったのとでマキノの酒場に通っている。
マキノと海軍の鬼が仲がいいということは聞いたが、やはりマキノの言う琴里ちゃんと海軍の鬼が結びつかない。
頼んだ葡萄酒を一気に飲み干し、そのまま２杯目を頼む。



「せっかくあなたは悪い人じゃないって思ってたのに、それは間違いだったのかしら」

「俺ァいつだって悪いやつさ」

「じゃあ、悪い人に出すお酒はありません」

「軽い冗談さ！今だってイイコだろう？」



本当に酒を下げられそうになったので、慌てて訂正する。
ちゃぷん、とコップの中で葡萄酒が揺れた。
ねぇ、とマキノが目を細める。



「琴里ちゃんをどうするつもり？」

「どうもしねェさ、おっかない」

「あら、どうもしないんだったら調べる必要ないじゃない」

「興味、かな」

「やっぱり悪い人。琴里ちゃんをいじめる人はわたしが許さないわ」

「いじめるって、俺たちのほうが普段から虐められてんだけどなァ」



あんまりにもいじめられる海軍の鬼が想像できなくって、シャンクスはくっくと喉で笑う。
海軍の鬼が虐められてる様を想像しようとしたが、とても無理だった。
戦場に降りたつ鬼は、いつだって人を喰らい殺し尽くす。
海賊たちにとって恐怖以外の何物でもない。
虐めというにはあんまりな所業に、もはや笑えてくる勢いだ。



「マキノさん、あいつと幼馴染なんだってな」

「そうよ。わたし琴里ちゃんが大好きなの」

「あんな恐ろしいやつ、どこがいいんだ？」

「琴里ちゃんの事を教えて、悪い人に琴里ちゃんをとられたら困るから、教えてあげない」



目を細めて口元に笑みを浮かべる様は可愛らしいが、その目が笑っていない事に気づいた。
どうぞ、と葡萄酒を注がれる。



「ねぇ、悪い人。琴里ちゃんに手を出さないでね」

「もし琴里ちゃんになにかするんだったら、わたしが琴里ちゃんを守るわ」



「おいしいお酒でしょう？大丈夫、毒なんか入っていないわ。今はね」







え、ガチ百合展開？
2017/09/08